2020年07月07日 裏山で出会った虫達2
豪雨災害は九州全域に及び、多くの方が亡くなっている。筑後川が氾濫した日田市は、去年の今頃訪れた街だ。散策した亀山公園周辺が何度もテレビ画面に出て、豪雨の恐ろしさを伝えていた。
ここ山口県も強い雨が断続的に降り続いている。小康状態となった早朝に、愛犬散歩に行った。いつもの道路高架下に、アケビコノハとカシワマイマイがいた。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
虫の名前のつけ方にはいくつかのパターンがある。色や形状、動き方、生態、食べ物、発見者の名前などがそうだ。アケビコノハは「幼虫がアケビの葉を食べ、成虫の翅が木の葉のような(蛾)」、カシワマイマイは「幼虫がカシワなどブナ科植物の葉を食べ、成虫の飛ぶ姿がヒラヒラと舞いを踊っているような(蛾)」ということだろう。
やはり道路高架下にいたツノトンボは「角(触角)のあるトンボのような(虫)」ということだろう。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
夕方再び小康状態になったので愛犬散歩に行った。自宅周辺の用水路は一部が氾濫していた。道路も水が流れていたり、あちこち大きな水溜まりができたりしている。その水溜まりにホシベニカミキリがいた。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
道端のヒメジョオンの葉に大きなトンボがいた。オニヤンマだ。羽化したばかりと思われる。瑞々しい体が雨に濡れてさらに水々しい。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
羽化直後は飛んで逃げる心配もほとんどないので、思い切りカメラを近づけて顔のアップを撮った。いつも見るオニヤンマとは複眼の色が違う。羽化直後の眼はこんな色なんだな。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
この顔が鬼のように見えるから、あるいは体全体の色彩が、鬼が身につける虎柄のようだからオニヤンマと呼ばれる。問題は「ヤンマ」の方だ。
調べてみたがヤンマの語源はよく分かっていないらしい。一説によると田んぼのある里にいる中型のトンボを「田ん坊」=「トンボ」とし、比較的山地にいる大型のトンボを「山ん坊」=「ヤンボ(ヤンマ)」という見解もあるようだ。
「ヤンボ」で思い出したが、発動機・農機等の企業「ヤンマー」の社名は、当初「トンボ印」だったが既に商標登録されていたので、国内最大のトンボであるオニヤンマの「ヤンマ」を、創業者・山岡の「ヤマ」に引っかけて、少し砕けた印象の「ヤンマー」としたそうだ。
ちなみに、オニヤンマはオニヤンマ科に分類され、いわゆるヤンマ科(ギンヤンマ等)とは別科とされる。
オニヤンマを撮影し終わって帰途についた。道路の水溜まりにいたホシベニカミキリが、道端の草に上がっていた。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro