2022年05月16日 道路高架下の蛾達2
いつもの道路高架下に、そこそこ大きな蛾がいた。上がオオゴマダラエダシャク、下がウスイロオオエダシャク。同じように「オオ(大)」の名を持つエダシャクなれど、色や模様は大違い。近づいて顔のアップを撮ってみると、表情や雰囲気が異なり、複眼の色もオオゴマダラエダシャクは青灰色、ウスイロオオエダシャクは暗褐色だ。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
蛾の複眼は「モスアイ」と呼ばれ、その表面には極めて小さな(ナノレベル)の突起が多数並んでいることによって、光をほとんど反射することなく取り込むことができるそうだ。そうすることによって、暗闇でも飛び回ることができるらしい。
この「モスアイ構造」は、反射防止フィルムに応用され、ディスプレーやシールド等に使われている。昨年のシャープの研究発表によると、「モスアイ技術」で加工した樹脂フィルムが、表面に付着した新型コロナウイルスを10分間で99.675%、30分間で99.959%不活化したそうだ。今後も様々な昆虫が広い分野で応用されていくのだろう。