2020年09月09日 クワガタ大作戦3
予定通り、今年3回目となる「オッサン連合クワガタ大作戦」を決行した。メンバーはA氏、T氏、そして名人S氏と私の4人だ。
朝5時に出発して北へと向かう。数カ所見て回るが中々クワガタを発見することができない。そしてようやく8時前に日本海近くのクヌギの木で交尾しているミヤマクワガタを見つけた。遠目には「コクワガタ?」と思ったくらいの小さなミヤマだった。オス以上にメスは小さい。何にしろまずはクワガタに会えてホッとした。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
その後も県内各地のクワガタポイントに精通している名人S氏が、日本海沿いのクヌギやタブノキのある場所を案内してくれ、ボチボチとクワガタを発見することができた。そして、某所の駐車場の階段の手すりで驚きの出会いが待っていた。
手すりの支柱の上に、見たことも無いド派手なカメムシがいたのだ。
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鮮やかな黄色と赤色の体。頭部にある青緑色のメタリックな模様。胸部側面にあるトゲ。「なんじゃこりゃ!?」と、シャッターを押しながら手が震える。
以前知人が見せてくれたオオキンカメムシかな? とも思ったが、色や模様が違う。通常は帰宅してから種名を調べるところだが、居ても立ってもいられない。スマホで調べたところ、アカギカメムシだと判明した。
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熱帯域から亜熱帯域に生息するカメムシで、国内では琉球列島に多く、本土ではあまり見られないそうだ。近年は九州や四国、本州南岸でも見つかるようになったとウィキペディアに説明してあった。しかしここは山口県とはいえ北岸、貴重な出会いだ。
さらに調べてみると、胸部側面にトゲがある有棘型と、トゲがない無棘型とがあり、山口県では2003年に光市で確認されて以来、そのほとんどが有棘型だそうだ。
今回も作戦のメインはヒラタクワガタ。が、中々ヒラタに出会わない。10時前に歩いた広大なクヌギ林で、ようやく樹皮の下に潜り込んでいるのを見つけた。
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ヒラタクワガタには申し訳ないが、一応ほじくり出してサイズを測ってみたが45㎜の小型だった。
県北部から西部に移動し、朝が早かったので早めの昼食をとることにした。昼食はラーメン。ラーメンを食べるのが、この会の暗黙のルールのようになってきたなぁ。
食後のクヌギ巡りで、再び驚きの出会いが待っていた。
細い道路沿いのクヌギを通り過ぎようとした時、A氏が「いた!」と叫ぶ。車を降りてみると、ガードレールの向こう側の急斜面に生えたクヌギの幹に黒い虫の姿が見える。「クワガタ?」「カブトのメス?」よく分からないのでカメラを持った手を伸ばして、ガードレールから身を乗り出すようにして撮った画像を確認してカナブンだと分かった。
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カナブンはカナブンでも前身真っ黒。これはクロカナブンという種で、山口県では準絶滅危惧種に指定されていて、レッドデータブックにも「極めて局地的で個体数も少ない」とある。クワガタ名人のS氏も初めて見たと言っていた。私とて2年前に新潟県で出会った1度きりだ。少年時代に出会っていた可能性は高いが、記憶に無い。
先にも書いたように、S氏のクワガタポイント情報は半端ない。「何でこんなとこ知ってんの?」って場所を、次から次へと案内してくれる。13時頃到着したポイントも凄い。洞だらけのクヌギの巨木が何本もある。そこに黒光っている虫の姿が! と思ったらオオゴキブリだった。。
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ゴキブリとはいえ、これも中々珍しい種で、8年前に撮影した1度きりだ。奥に進んで行くと、ノコギリクワガタもいた。
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さらに進んで行くと、クヌギの巨木が切り倒されていて、その切り株にキラキラと光るものが見えた。もしかしてアレでは・・・近づいてみるとやはりタマムシ(ヤマトタマムシ)だった。
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希少種というわけではないが、撮影するのは8年ぶりだ。おそらく産卵するためにここにいたのだろう。よく見ると切り倒された幹にももう1匹いた。
こちらは胸部の角の一部が折れ、胸部に穴が空いているカブトムシ。カブトムシはこの角度が格好イイ。
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その後も何カ所か回り、コクワガタやノコギリクワガタ、カブトムシなどが数匹ずつ見つかった。日も傾いてきた16時半頃訪れたクヌギにはカナブンとスジクワガタと思われるメスがいた。
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17時過ぎ、自宅に戻る道中最後のポイントを見るが、残念ながらクワガタはいなかった。何かいないかと林道を歩くと、カラスアゲハとクロアゲハがいた。
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この「オッサン連合クワガタ大作戦」は実に楽しい。イイ歳こいたオッサンが童心に戻って、お金を使わずに体力と集中力を使って遊ぶという、贅沢で充実の1日だった。