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2007年7月10日 クロゴキブリ
K10D+PENTAX smc D FA Macro 100mm
朝食前に柱にいたクロゴキブリ。住宅内に住み、神出鬼没の彼等は、嫌われる虫の代表だ。側にいた娘が「スプレー(殺虫剤)もってこよう」と言い出した。「どうして?」と私が尋ねると「えっとぉ・・・」 どうやら答が見つからないらしい。
ゴキブリがポリオ等の病気を媒介するということも、無いことはないが、現在ではその可能性は極めて低い。では「害虫」と呼ばれ嫌われるのは何故だろう。やはり見た目であろうか? 「台所など、清潔にしておきたい場所を、黒光りのする平べったい虫がゴソゴソと歩き回るのが、生理的に許せない」という意見をよく聞く。なるほど「理屈じゃない」ってことなんだ。では「嫌いだったら一方的に殺して(否定して)イイ」のだろうか? 「だって彼等は我が家に不法侵入してきたんだから」・・・なるほど! ルールを守らない彼等がいけないんだ。でも彼等にはそんなルールなんかないんだよなぁ。
自分達のルールや価値観を相手に押し付けて、従わない者は排除してゆくという図式。この人間特有の性質は、常に戦争という悲しい結果を生じてきた。自分の価値観を大事にする私も同罪であろう。「ゴキブリを殺すな!」などと立派な主張などは到底できない。しかし殺そうとした娘に「何故?」と問い、一緒に考えてゆくことはできそうだ。
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