2021年03月11日 公園で出会った虫達
夕方からの会議まで時間があったので、よく訪れる公園に寄ってみた。溜め池沿いの遊歩道をしばらく歩いたのだが、池の水が極端に少なくなっている。冬の降水量が少なかったからか、調節しているからなのかは分からないが、とにかくこんな状態だった↓。
iPhone12
写真手前の方に写っているが、ホトケノザが咲き乱れ、ギシギシが葉を伸ばしている。早春のギシギシといえばコガタルリハムシだ。見ればどの葉にも数匹〜十数匹のコガタルリハムシがいる。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
この写真は、仲良く?並んで交尾していたところに、別の雄がやってきて和を乱している様子。コガタルリハムシにはよく見られる光景だ。
コガタルリハムシを撮っていると、目の前を細長い虫が飛んでいった。枯れ草が集まった所にとまったようだが、すぐには見つけられない。年々視力が落ちているので苦労してようやく見つけたのは、オツネントンボだった。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
成虫で越冬する数少ないトンボで、春に活動を始めて交尾する。複眼の模様(偽瞳孔かな?)が面白い。
しゃがみ込んでオツネントンボを撮影している時、足元を動き回る黒い虫を見つけた。思わず「あっ!」と声をあげてしまった。遊歩道脇の草むらにしゃがみ込んでゴソゴソしている姿は、それだけでもウォーキングしている人達からすれば異様な光景だろうに、大きな声まで出してしまうとほぼ不審者レベルだ。でも、それくらい嬉しかったのだ。
虫の正体はツチハンミョウ。おそらくヒメツチハンミョウだろ(瓜二つのキュウシュウツチハンミョウというのもいるらしい)。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
ツチハンミョウを撮るのは14年ぶりだ。その特異な生態は13年前の散策記に書いているのでそちらを観ていただきたい。ちなみにその時撮ったのはメスで、今日出会ったのはオスだ。触角の真ん中辺りの括れが見分けるポイントだ。
ツチハンミョウの仲間は、カンタリジンという有毒物質を分泌し、皮膚に付着すると水疱等の炎症を起こすそうだ。
少しの時間だったけど、とても充実した楽しい時間を過ごすことができた。これから本格的な春、そして夏を迎える。いよいよ虫の季節到来の幕開けのようなひとときだった。
※当初ヒメツチハンミョウと掲載しましたが、触覚の形状からオオツチハンミョウではないかと判断しました。