2013年05月23日 広島で出遇った虫達
月曜日から今日まで、広島県の某島に出張していた。空き時間に散歩をすると、島の主要産業である柑橘類が満開で、花の香りに包まれての散歩だった。写真のナミアゲハの他、ナガサキアゲハ、モンキアゲハ、クロアゲハなどが飛んでいた。
Panasonic LUMIX GH3 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
足下の草の葉に、羽化後あまり時間が経ってないと思われるナナホシテントウがいた。頭に付いている赤いものは、蛹の時の殻か何かだろうか。
Panasonic LUMIX GH3 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
日陰の蜘蛛の巣に、ヤマトシリアゲがいた。ヤマトシリアゲは肉食で、獲物を捕まえたオスが、エサでメスを誘う。この写真には4匹のシリアゲが写っている。1匹は死骸だ。その死骸を食べるメス。そのメスと交尾をしているオス。さらにそこへやってきたオス。なかなか大変な状況だ。
Panasonic LUMIX GH3 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
島で知り合った男性が、私の虫好きを知って質問してこられた。以前撮ったという1枚の写真を見せながら、「これは近所にいるトンボですが、これは何トンボでしょうか?」と。
「う〜ん、シオカラトンボじゃないですか?」と答えると、「そうですかぁ、でもインターネットで調べてみると、あのミヤジマトンボにそっくりなんですよね」と言われる。
ミヤジマトンボ、国内では広島県宮島にしか生息していない、超一級の希少種だ。もちろん私は見たことないし、宮島に行かなければ見ることもないと思っているので、これまで関心が低かった。
帰宅してトンボ関係の本で確認すると、写真のトンボはシオカラトンボよりも腹部が細いし、何よりシオカラトンボなら腹部の後部は黒いはずだ。もう一種よく似たトンボにハラボソトンボというのがいるが、これは白粉を吹かないし、生息地は九州以南だ。
ってことは、これはミヤジマトンボの可能性が高い。宮島からここまでは数十kmなので、たまたまここまで迷って飛んできたのかもしれない。しかし、男性の話では島のある場所に定着しているようでもあった。
もしもこれがミヤジマトンボで、この島に定着しているとしたならば、これは大発見だ。早速その男性に手紙を書いて、市役所等のしかるべき担当者に相談するように伝えた。密採集の心配があるので、とにかく慎重にとお願いした。