2023年08月23日 徳島の雑木林
前回書いたように、徳島県に5日間出張してきた。今回は21日が朝から夕方まで空いていたので、虫撮りができる! と思っていたが、あまりの暑さに断念、久しぶりに映画を観ることにし、「ミッション・インポッシブル」の新作を観た。トム・クルーズの体を張ったスタントは圧巻だ。とても私より3歳も歳上とは思えない。ちなみに上映されていたのは4DXシアターで、私は初めての経験だった。落ち着いて鑑賞した派の私としては、座席が揺れたりミストが噴射されるのが鬱陶しかったかな。
映画を観終わり徳島市内をブラブラしたあと、夕方になってから山に移動して、Google Mapで目星をつけていた雑木林に行ってみた。
iPhone 14 Pro
細いクネクネ道を上った山の中にある雑木林。砂利の急斜面に数十本のクヌギがあり、パッと見だけで樹液のあとがあっちにもこっちにも確認できる。
このような、いかにもヒラタクワガタが好みそうな洞や捲れがある木が何本もあり、期待に胸を膨らませながら探索を始めた。
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最初に見つけたのはコクワガタ。
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
小さなオスの前方の捲れの中にはメスがいる。
樹液が出ている木が多く、カナブンも多数集まっていた。
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
カナブンの群れの中に、ひときわ色の濃い、というか黒い個体を見つけた。こ、これは! クロカナブンだ!
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
希少種、というわけではないが生息地が局所的で、当散策記でも過去に、長野県と地元山口県で撮影した2回のみだ。その2回とも頭が写っていない。今回も頭を隙間に潜り込ませているので、体勢を変えてもらおうとお尻を触ったところ、ブーンッと飛んでいってしまった。長野の時もそうだったんだよなぁ。どうやらクロカナブンはカナブンに比べて敏感なようだ。
樹液が出ているクヌギの高い位置に、クワガタらしき姿が見えた。肉眼では何クワガタかわからないが、なんだか大アゴの形が変わっている。
写真に撮ってモニタで確認してみると、ノコギリクワガタのオスが大アゴを閉じて交差させていた。
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
近くで撮りたいと思い、木を蹴ってみるが落ちてこない。足もとに転がっていた長い枝を使って落としてみたところ、このノコギリクワガタは死んでいた。木にとまった状態で息絶えたようだ。
砂利に何度も足を滑らしながら 急斜面を登っていくと、太めのクヌギの木に大きなミヤマクワガタがいた。70mm弱といったところか。
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
さらに周囲の木をみて回ると、ミヤマクワガタのペアがいた。
Panasonic LUMIX G99 + LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8
このペアがいた木には他にもミヤマクワガタがいて、目視で7匹見つけることができた。1本の木に7匹も! 他の木にはない魅力がこの木にはあるのだろうか。
周囲が薄暗くなってきたのでボチボチ山を降りることにした。入った所と反対側の斜面から、クヌギの木をみながら降りてゆく途中、立派なカブトムシを見つけた。赤みが強いキレイなカブトだ。
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30分程度の雑木林散策、いや、散策なんて穏やかなものではなく、滑落の危険と背中合わせのアスレチックのようなものだった。おかげで汗びっしょり! 脱いだTシャツを絞ったら汗が滴り落ちた。トム・クルーズはこの何百倍も過酷なスタントをしてるんだなぁ・・・なんてことを考えながら、明日からの仕事先に向かった。
目当てのヒラタクワガタは見つけられなかったが、今回はとても充実した楽しい散策だった。見つけたクワガタは15匹くらいいたし、なんたってクロカナブンがいたからね。