2012年12月
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2012年12月06日 ハラビロカマキリ

 

 愛犬ハルの散歩に行こうとすると、ハルが「フンッフンッ」と何かの匂いをかいでいる。鼻先にはハラビロカマキリが転がっていた。指で突いてみたが、ピクリとも動かない。ここ数日、朝晩の冷え込みが厳しくなったので、死んでしまったのだろう。ちなみに右上方に映っている白っぽい4本の棒状のものは、ハルの脚だ。

Nikon COLPIX P300

 

 ところで、昨夜は久しぶりにNHKの『クローズアップ現代』を観た。普段はニュース以外はほとんどテレビを観ないのだが、たまたま19時のニュース後テレビを消し忘れていたようだ。

 昨夜のテーマは「お葬式が出せない」。都市部で亡くなる人が急増し、火葬場が間に合わないという実体をとりあげていた。

 その中で、火葬場の建設に反対する男性(60歳代くらいだろうか)が登場し言い放ったのが次の言葉だ。

 「火葬場は、迷惑施設の最たるものです」

私は耳を疑った。「迷惑施設」?? なんだかよく分からない。

 さらに言葉が続く。

 「地元のイメージが悪くなる」

 「建てることは反対じゃないが、ここに持ってきて欲しくない」

 だんだん核心を衝いてきたようだ。そして次の言葉。

 「(所有している隣接地の)不動産売価が2〜3割下がる」

結局は損得勘定、お金の問題なのだ。

 

 別の場所では、行政が建設予定地周辺の生活環境改善、具体的には「道路の拡張」「老人施設の新築」「周辺の公園化」などを提案したところ、反対派の気持ちがほぐれてきたと紹介された。

 

 あぁ、こういう人達が日本を殺伐とさせてきたんだな、と感じた。もちろん自分も含めてだ。

 かつては亡き人を、地域、隣近所が助け合って葬ってきた。そこに連帯感や親近感、そして「死の問題」と向き合い受け入れてゆく場が持たれていた。近代になって、特に戦後、それらを否定し、経済成長、合理化・効率化の名の下に、都市集中型かつ無縁化を是とする社会を構築してきた。官僚や政治家、都会の物質的恩恵に囲まれて生活する“識者”さん方が、メディア向けに声高に叫ぶ「絆」など、信用できない。

 

 番組の後半に解説していた“専門家”のお兄さん。火葬場が敬遠されるのは「かつての伝染病死者の火葬を連想させるから」だって? 何をわけのわからないことを言ってんだ、って感じだ。

 そうじゃない。単純に「死を忌み嫌い、敬遠し、日常生活から排除し、関係ないことにしようとしている」からに他ならない。養老孟司博士が指摘される「都市化」である。

 

 私も死ぬのだ。私の大切な人も、全然知らない人も、そしてハラビロカマキリも死ぬのだ。その事実を目先のアレやコレやで誤魔化す生き方よりも、死を受容してゆける道を歩みたい。

 「今日が人生最後の1日だとしたら・・・」と日々 鏡に映る自分に問い続けたスティーブ・ジョブズの言葉を思い出した。