2021年09月06日 クマバチ
早朝散歩の裏山の路上にクマバチのメスがいた。なんとか体を持ち上げようと動いていたが、羽ばたくことも、一歩を踏み出すこともできない様子だった。
Panasonic LUMIX G99 + OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
夏から秋にかけて羽化したクマバチは、そのまま巣穴で冬眠して翌春に活動を開始する。交尾後のメスは巣穴を作り(既に使われた巣穴を再利用することもある)、運び込んだ花粉とともに卵を産み付ける。(巣穴から顔をのぞかせるクマバチ)
孵化した幼虫は花粉を食べ、夏に羽化する。その後も母バチは花粉を運んで子供(新成虫)に食べさせるそうだ。そのまま母子ともに巣穴の中で越冬するものもいれば、秋の訪れとともに力尽きて死んでしまう母バチもいるらしい。
今日出会ったものは後者なのかもしれない。子育てに明け暮れて死を迎える母バチの姿に、心の中でそっと手を合わせた。