1. ゲンジボタル 2. 12〜18mm 3. 本〜九、対 4. 6〜8月

一時減少の一途をたどっていたホタルも、農薬の見直しなどからか、再び我が家の近辺でも見かけるようになった。しかし、「虫屋のおまわりさん」である佐々木茂美氏が著書などでも言われているように、近年ホタルは自然環境保護の象徴として注目されてきた。「ホタルの住める川を云々」というやつだ。さらにそれに便乗して、「ホタル祭り」なるものを催して、村興しを画策する自治体も増えている。私の住んでいる町も、近年過疎が進んでいるので「ホタルで町興しを」という声もチラホラ聞かれる。結構なことであるが、祭りを催す側には一体どのようなビジョンがあるのだろうか。単に人が集まって、町に金をおとして、住民の生活レベル(物質的な)を上げるだけが目的であれば、結局環境とそれに関わる人間の生活様式の見直しまで頭が回らず、安易に「他所からホタルを採ってきて放流してごまかせ」ってことになる可能性もある。また、観光化してしまうと、結局環境は悪化して、やっと復活しつつあるホタルが再び減少してしまうということも考えられる。「環境というテーマがブームだ、ホタルで人集めができるぞ」という安易さのまま、本質を追及せずに目先のウマイ汁を吸うようなことをしていると、将来きっと大きなしっぺ返しがあると思う。  ちょっと辛口なホタル話でした。

以前はヘイケボタルとして掲載していましたが、「東京にそだつホタル」の古河さんより、ゲンジボタルだと教えて頂きました。 よく見ると胸の部分の黒い筋の形状がゲンジボタルのそれですね。

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