1. ウスバカゲロウ 2. 35mm 3. 北〜沖 4. 7〜8月
むしろ幼虫のアリジゴクの方が有名かもしれないカゲロウの仲間。 カゲロウは「短命で儚いもの」という先入観があったが、調べてみるとそうでもなかった。 水中で幼虫期を過ごす種類などは、成虫になって2、3時間で死ぬものもいるが、このウスバカゲロウは2、3週間は生きるそうだ。 しかも幼虫期であるアリジゴクの期間が2、3年あることを考えると、かなり長命な昆虫ということになる。  アリジゴク(写真下)は大木の根元や、社寺の軒下など、雨のあたらない乾いた土のある場所に、すり鉢状の穴を掘って、その下に生息している。 穴にアリなどの小さな昆虫が落ちかけると、大きなオオアゴで底から砂粒を放り投げて命中させ、穴の底部へと引きずり下ろす。 オオアゴでしっかりと捕まえて体液を吸った後は、穴の外へポーンと放り投げ捨てるのだ。 このアリジゴク、実は非常に変わった体の構造をしている。 なんと肛門が無いそうだ。 滅多に獲物が穴に落ちてくることがないので、成虫になるまで糞をずっと貯めているそうだ。 そして成虫になってから2、3年分の糞を一度に放出するらしい。 想像しただけで、ゾッとしてしまう。

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