2004.08.28 エンマコオロギ E5000
出張、研修、厳しい残暑にバテて、しばらく更新が滞っていた。 今日は朝から保育園の草刈り作業だった。 園舎を取り囲む山は、夏の間に草茫々! 終了後のお茶や帰宅後のビールでは追いつかないほど、たっぷりと汗をかいた。 草を刈っていると、一振り毎に数十匹のバッタやコオロギが逃げ出す。 一番目に付いたのはエンマコオロギだ。 草の生い茂った土手は、とても居心地がよかったのだろう。 その住み処を、恐ろしい音をたてながら巨大な機械で刈り倒されてはたまったものじゃないと、ピョンピョン逃げ惑っていた。
「今の社会を見てくださいよ。どのぐらいの人が自分の足元を見ているんですか。一立方メートルの地面の中に、生物が一億いると言われているんですよ。黴菌からオケラからミミズから含めて。それを平気でつぶして知らん顔しているんですから。それで子供に人を殺すなって言っても、無理な話ですよ。“おまえらこそ、どれだけ殺しているのか”って聞きたい。そもそも気が付いていないんですよ。」『真っ赤なウソ』養老孟司
殺生はすべきではない。 しかしせずには暮らしてゆけない。 する以上は綺麗事を言う資格はないのかもしれないが、“殺してあたりまえ”と その罪に気付かずに過ごすのと、“申し訳ない”と 自らの行為に悲しみ・傷みを感じるのとでは、大違いだ。 エンマコオロギは、その顔が閻魔大王に似ているというのが名前の由来だが、きっと彼等の眼に映った私の姿は、地獄の鬼そのものだったに違いない。
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