2004.06.16 ホタルガ  E5000
昨日は4種の ガ を掲載した。 日本には5000種類くらいの ガ が知られているそうだが、このホタルガは個人的にとても印象深い類いの ガ だ。 決して大型の ガ ではないし、鮮やかな模様を持っているわけではないが、黒基調の翅にある白い帯、赤い頭部、青色光沢のある触角や脚など、他のどれとも似ていない個性的な ガ だ。  
昨年流行ったアイドルグループの歌の影響もあってか、昨今は「ナンバー・ワンよりオンリー・ワン」という言葉をよく聞く。 とても響きのいい、意味深い言葉だと思うが、少し濫用されすぎではないかと感じている。 「オンリー・ワン」とは、「1等賞じゃなくてもイイじゃないか、あなた は あなた であって、他の誰でもない“かけがえのない あなた”だよ」ってな感じだろうか。 つまり個性を尊重するという風潮からくる言葉だろう。 しかし個性ということを安易に主張してゆくと、倫理観の欠如を招くおそれがある。 また「オンリー・ワン」が安易に強調されてゆくと、「個性的でなくちゃいけないんだ、独創性がなきゃいけないんだ」という強迫観念を抱くおそれがある。 さらには、何か障害にぶつかった時や他者から批判された時に、自己の非を認めることができずに責任転嫁して、他者を攻撃するという方向に向かうおそれもある。 
自己中心的でキレやすい子供達が度々話題にあがるが、その背景にはこのような安易な個性尊重、履き違えた権利の主張、本質を外した平等観などを撒き散らしてきた、私達大人の存在が大きく関与しているように思えてならない。
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