2004.04.01 カゲロウの1種 E5000
早いもので今日から4月だ。 今年は病気がちなまま3ヶ月間が過ぎ去った。 3ヶ月というと長いようであって、過ぎてしまえばあっという間だ。 カゲロウは“はかないもの”の喩えに用いられることが多い。 羽化後 数時間で死んでゆく種がいるためだ。 人の いのち も、過ぎ去ってしまえば長いようで短いものなのかもしれない。 先日 知人から聞いた話だ。 知人の親しい方に、最近15歳の息子さんを亡くされた方がいらっしゃった。 その時周囲の人達は皆、「かわいそうに」「気の毒に」と声をかけられたそうだが、「そうじゃない!」とその方は話されたそうだ。 「確かに息子は15年という短い生涯でしたが、自らの病を知っていた息子は、花や自然をとても愛でていました。 そしてある時私達にこう話してくれました。 “今ここに咲いている花が、来年また咲く頃には、僕はもういないかもしれない。 そう思うと、目の前の小さな花が、とても美しく輝いて見えるんだ”とね。 人生は長さじゃない、深さですよ。 息子は15年の生涯を、とても大切に精一杯生き抜いてくれたと思ってます。 だからちっとも かわいそう だとうは思いません」 明日があるという心では、今日をおろそかにしてしまいかねない。 明日の保証されていない いのち であればこそ、今日、今、この場を大切に精一杯過ごしたいものだ。
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