2004.02.29 ツチグリ E5000
墓地に登る坂道で、娘が奇妙な物体を拾い上げた。 娘は「タコさん、タコさん」と言っている。 これはツチグリ、またはツチガキというキノコの1種で、山を歩くと道端や崖などでよく見かける。 若いうちは直径3cmくらいの黒っぽい球体をしているが、成熟すると皮が星形に裂けて、ご覧のような状態になる。 ただしこうして開いているのは湿度が高い時で、乾いてくると再び閉じて球形になる。 その時に袋(画像の丸く白っぽい部分、これが本体)を押しつぶして、中の胞子を飛ばすそうだ。 乾いて球形になった状態の時、風などで地上を転がって移動し、移動先で湿気を帯びると再び星形に開いて胞子を飛ばすという、なんともユニークな繁殖方法だ。 
今日は雨上がりだったので、外皮がご覧のように開いていた。 娘はその外皮を脚に見立てて「タコさん」と言ったのだ。 ちなみに英名は“Astraeus Hygrometricus”といい、「星形の湿度計」という意味なんだと、何かの本で読んだことがある。
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