2003.07.16 アブラゼミ E5000
夕食後に一服を兼ねて庭に出てみると、モミの木の幹をアブラゼミの幼虫が登っていた。 数年間 土の中で過ごした幼虫は、不慣れな足取りでゆっくりと幹を登る。 その姿を見ていると、1年半前頃、覚束ない足下でヨタヨタと歩き始めた娘達の姿を思い出した。 懐かしくなって、あの頃の写真を開いてみると、娘達の背景に写っている愛犬の姿があった。 今では娘達も走り回っているし、愛犬はすでにいない。 わずか1年半のことではあるが、『方丈記』の「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という一節に、深く共感した。
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