2003.01.06 ナズナ  E5000
昨日は朝から消防出初式だった。 とにかく入団以来、こんな寒い出初式は初めてで、猛吹雪の中での放水演習は、苦痛をとおり越して、ある種の快感に近いものさえあった。 もちろん正午からは恒例の新年会。 地元で飲んで、日暮れ前に近場の温泉に入って(泥酔状態だから 当然湯あたり)さらに街に繰りだして、帰宅したのは午後10時半頃だったらしい。
そのあたりの記憶は定かではないが、今朝の後頭部の痛みから察するに、間違いなさそうだ。 重い体に鞭打ちながら、初めての雪を楽しむ娘達を連れて、俯き加減で近所を歩くと、雪の残る田んぼにナズナの花が咲いているのが目に留まった。 
 「よくみれば 薺(なずな)花さく 垣ねかな」 芭蕉
氷点下の吹雪きにさらされながらも、この小さなナズナが花を咲かせている。 バラやボタンのような華やかさはないが、他のどの花でもない、白くて小さな、ホントに小さな“ナズナの花”を、今そこに精一杯咲かせている。 昨夜は夜の街に出て、きらびやかな場を楽しんだ私には、少々耳の痛い芭蕉の句だ。 いま日本は不況だと言われているし、現に苦しい立場に置かれている人も多い。 その反面、相も変わらずクリスマス等では中身の無いお祭り騒ぎを繰り返している。 そろそろ価値観の転換、視点の切り替えをせねばならないのでは、と感じつつ、まずもって私自身、生きるということの原点に立ってみる必要があるのかな、と感じた。
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