2002.08.19 クマゼミ E5000
台風の影響で風は強かったが、待望の雨は降らず終いだった。 仕事で訪れた下関市の林を歩いていると、足下の草むらにクマゼミがいるのに気がついた。 自然な状態でクマゼミの腹を撮る機会は滅多にないので、チャンスとばかりにカメラを近づけてみたが、このクマゼミは一向に逃げる気配がない。 撮り終わってから触ってみたが、ゴソゴソと動くだけで飛び立つ様子も見せない。 若い成虫には見えず、そうかといって外傷があるわけでもない。 飛べないだけでなく、触っても鳴き声ひとつあげないところを見ると、ひょっとしたら命終が近づいているのかもしれない。 短い成虫としての命、せめて樹木にとまらせてやろうか・・・とも思ったのだが、それは人間の勝手な思い込みで、自然の営みの中ではお節介なのかもしれないなと思い直して、このままの状態でその場を立ち去った。
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