2000.12.30 オオゴミムシダマシ
自宅裏に立て掛けてある椎茸栽培用のホダ木を動かしてみると、ホダ木と石垣の間に5匹のオオゴミムシダマシが越冬していた。 越冬中とはいえ、比較的暖かいためであろうか、急に明るくなって驚いたオオゴミムシダマシはゴソゴソと動き出した。 こうして集団越冬している昆虫を観ていると、幼少の頃に親子5人で一部屋に集まって寝ていた頃を思いだす。 オイルショックのまっただ中、決して裕福とはいえなかった我が家では、そうやって固まって寝ることで、お互いの体温で暖め合って寒い夜を過ごしたのだ。 間も無く21世紀を迎えようとしている現在では、各家庭にエアコンがあり、我が家も例外にもれずエアコン、ストーブ、コタツ等が有り、とても暖かい生活をさせて頂いている。 あの時代の生活に戻れと言われると困惑するであろうが、当時の方が“暖かさ”に対する喜びが遥かに大きかった。 もちろんそれは、快適・贅沢に対する欲求が強かったという貧困な状況にもよるだろうが、物理的な“暖かさ”に加えて、心の“温もり”を感じていたからではないかと思う。