2000.12.02 雑木林
今日は午後から萩市というところへ行くので、今のうちに更新しておくことにした。
自宅の裏にある畑の側にはクヌギを中心とした雑木林がある。 夏にはカブトムシやクワガタで賑わう林だが、この時期にはもう樹液も出てなく、葉っぱも奇麗な黄褐色に変わり、間もなく落葉が始まる。 紅葉というとカエデやハゼ、ウルシ、イチョウなどがメジャーであるが、クヌギやコナラの紅葉もとても美しい。 山一面を茶色に染める雑木林の紅葉は、カエデなどとは違ったダイナミックさがあって個人的には大好きだ。 
そういえば先日の朝刊に載っていた“読者の声”の中に、クマの被害に関する意見があった。 近年農村部で、クマによる農作物や家屋への被害が相次いでいて、“クマ退治”への声が高まっているそうだが、自然保護の立場からはクマを捕獲して山奥へ逃がすことを勧めているそうだ。 しかし、山奥に逃がしたところで、クマは再び里に降りてくるだろうと懸念されていた。 何故なら、日本の山にはかなり人の手が入っており、かつては雑木林(これも人の手によるが)であったところに、「金になるから」と杉などを植林したためクマのエサが無くなっているらしい。 また、公共事業などによる森林開発が進み、クマが安心して暮らせる環境が減少しているそうだ。 これはクマだけでなく、イノシシなどにもあてはまる。 ほんの数十年前まで、人は田畑の側の山にクヌギやコナラを植え、写真のような雑木林は全国のいたる処で見かけられた。 いわゆる里山である。 里山が究極の理想というわけではないが、少なくとも現状よりかは人と自然が共存して、お互いが相依り相成り立って暮らしていたと思われる。 20世紀最後の月となり、今一度“豊かさ”ということを考えてみるべきでは?と自問した。