2000.11.30 ヨモギハムシ
日中はほとんど陽がささず、どんよりと曇っていたため、活動している虫はハエやアブの仲間くらいしか目に付かなかった。 こうなってくると散策では中々虫に出会えない。 いっそ「虫撮り探索記」に変更して“探す”ことに力を入れてみようかな、なんてことを考えながら散策していると、葉が散り始めたフジの木の下に、金属光沢のある深い藍色の虫がいるのに気がついた。 おそらくヨモギハムシだと思われるが、丸まったまま動かない。 どうやら絶命しているようだ。 それにしても甲虫類の光沢感は美しい。 ハムシの仲間は一般的にはマイナーで、同じ甲虫類の中でもタマムシやハンミョウなどは、その美しさで有名である。 たしかにハムシの仲間は小型のものが多く目立たないのだが、アカガネサルハムシなどのように、タマムシにも引けを取らない奇麗なものもいる。 このヨモギハムシも、パッと見には単なる“黒っぽくて丸い虫”だけど、顔を近づけて見るとその美しさに感動する。 しかも、ハムシの仲間は身近なところにいくらでもいるのだ。 今年はもう成虫の活動時期は過ぎてしまったが、春から秋にかけて草原や雑木林などで以外と簡単に見つかるので、興味の有る方は探してみられてはどうですか。