2000.11.24 ヒメアカタテハ
澄みきった高い青空が広がる、清々しい秋晴れの一日だった。 風も穏やかで、裏の畑に行ってみると、モンシロチョウやキチョウ、キタテハなど数匹のチョウが舞っていた。 撮影しようとキチョウに近づくと、私の存在に気付いたキチョウがパッと飛び立った。 すると、そのキチョウに猛スピードで体当たりをしてくるチョウがいた。 そのチョウはキチョウを追い払った後、側のサトイモの葉にヒラリと舞い降り、日なたぼっこでもしているようにジッとしていた。 ヒメアカタテハだ。 見れば羽はボロボロになっている。 きっと数々の修羅場をくぐってきたのだろう。 ヒメアカタテハに限らず、チョウの中にはその外見とはうらはらに、結構攻撃的なものが多い。 カブトムシやクワガタのような武器を持たないチョウにとって、唯一の攻撃は体当たりなのだ。 矢島稔博士の記録によると、国蝶のオオムラサキが、縄張りに飛んできたスズメに突進していったそうだ。 しかもその勢いに押されてスズメは逃げ出したというのだから恐れ入る。 私も気の強い美人には何度泣かされてきたことか・・・。