2000.11.19 ジョロウグモ
普段は大きな巣を張っているジョロウグモが、葉っぱを糸で繋ぎ合わせて何やら作っていた。 よく見るとその中心にはマユらしきものが見える。 卵を産んだのだ。 撮影しようとカメラを近づけても母グモは逃げようとせずに、逆に卵を護るように体全体で覆いかぶさっていた。 子を思う親の気持ちは人間もクモも同じだ。 いや、ひょっとしたらクモの方が愛情が強いのかもしれない。 先日テレビ番組でも採り上げていたカバキコマチグモという毒グモのメスは、一回目の脱皮を終えた我が子達に、自らの体をエサとして与え、体液を全て吸われた母グモはそのままミイラのようになって死んでしまうのだ。 それが愛情かどうかは別としても、親も子も「私の勝手でしょ」と自分の欲を優先してしまいかねない私たち人間にとって、一考の価値があると思う。