2000.10.13 ジョロウグモ&アゲハ
夕方の散策で、裏の畑にあるユズの木の周辺を、ナガサキアゲハが産卵のために舞っていた。 何度か撮影を試みたが、結局いいショットが撮れずに腐っていたら、目の前をアゲハが横切った。 と、その瞬間、ユズの木の側のジョロウグモの巣にベッタリ! あせって羽をバタつかせるアゲハだが、いかんせん羽が大きいだけに接着面も広く身動きがとれない。 あっという間にジョロウグモのメスが駆け寄り、アゲハの体に麻酔を注入。 数秒でアゲハは動かなくなってしまった。 一般的にアゲハチョウは“美しいムシ”、クモは“不気味なムシ”という印象が強いのではなかろうか。 正直なところ私自身そう思う時もある。 だからこのような光景を見ると、つい「かわいそう・・・」と思ってしまいがちだが、クモも生きてゆくために必死なのだ。 個人個人が抱く感情は仕方ないのだが、それを“あたりまえ”としてしまうところに人間の危うさが潜んでいると思う。 必死にアゲハを捕まえるジョロウグモを見ながら、クモは自分の巣にかかった獲物しか殺さないが私たち人間はどうだろうか?と考えてしまった。