2000.08.12 ミノムシ
台風の影響だろうか、暑いけれども風の強い一日だった。
夕方30分の空き時間で散策に出掛けたが、何しろ風が吹いていていい写真が撮れなかった。写真のミノムシも実は葉っぱの先をつまんでの撮影だ。
ミノムシはミノガというガの幼虫である。ミノガは日本に20種類くらいいるそうだが、私達が目にするのは大抵オオミノガかチャミノガという2種類らしい。
幼少の頃、捕まえたミノムシの寝袋(枯葉などで作ったミノ)をはぎ取って、褐色の幼虫を取りだして、ちぎった色紙を入れた箱にいれ、色とりどりの寝袋を作らせて遊ぶというムゴイことをしていた。若気のいたりとはいえ、申し訳有りませんでした□\(--;)。
ミノムシはこの寝袋に入ったまま活動し、冬越えをし、春を迎えるのであるが、羽のあるガになるのは実はオスだけなのだ。メスはガの姿に変身することなく、幼虫のような姿のまま、生涯寝袋から出ることはない。羽化したオスはメスの出すフェロモンに誘われて、メスの寝袋にとまって、中にいるメスと交尾をする。交尾したメスは寝袋の中で約3000個の卵を産卵し、卵からかえった幼虫は外にはい出てミノムシとなる。産卵のすんだメスは、そのまま何も食べることなく、外に出ることもなく、ひっそりと死んでゆくそうだ。つまり、ミノムシ(ミノガ)のメスが外の世界に出るのは、卵からかえって寝袋を作るまでの一瞬の間ということになる。気の毒なような気もするが、それは私が人間だからそう思うのであって、ミノムシ本人(虫だから本虫か?)にとっては、あたりまえのことなのだろう。